
皆さんこんにちは、hiroYamaDの「overseablog」です。
大阪のビジネス街・本町を歩いていると、ふっと空気が変わる瞬間があります。
ビルが立ち並ぶエリアに突然あらわれる、静かで凛とした空間。
その正体が、今回ご紹介する 坐摩神社(いかすりじんじゃ)。
地元では「ざまさん」と親しまれているそうで、古くから旅の安全や住まいの守護神として信仰されてきた、由緒ある神社なんです。
都会の中で心休まる場所坐摩神社 by「overseablog」
ビルの谷間にどっしり構える“古社”
坐摩神社が創建されたのはなんと 神武天皇の時代 といわれており、起源は2700年以上前。
とはいえ、「めっちゃ古い歴史のある神社です」と一言で済ませられないほど、独自の存在感があります。
都会の真ん中に突如あらわれる木々と石造りの神門。
仕事の合間にふらっと立ち寄るビジネスパーソンがいたり、観光客が「こんなところに神社が!」と驚いていたり、とにかく日常に溶け込んだ歴史という感じが魅力的。
特に印象的なのが、参道の清々しさ。
本町の喧騒が一瞬でスッと消え、古くからここに鎮座してきた重みのようなものを感じます。
大阪に住んでいても、ここだけはちょっと別世界でしょう。
神様は「住まい」と「旅」のスペシャリスト
坐摩神社で祀られているのは、総称して 坐摩神(いかすりのかみ) と呼ばれる五柱の神様。
- 生井神(いくいのかみ)
- 福井神(さくいのかみ)
- 綱長井神(つながいのかみ)
- 阿須波神(あすはのかみ)
- 波比岐神(はひきのかみ)
難しい名前が並んでいますが、一言でまとめると 住まい・土地・旅の安全を守る神様。
特に住まいに関わる御利益が厚いとされ、新築や転居の際にお参りに来る人も多いんだとか。
引っ越し前後はバタバタしてしまいがちですが、こういう節目の儀式ってすごく心が落ち着きますよね。
さらにユニークなのは、坐摩神社が 全国の“旅立ち”の守り神 としても信仰されてきたこと。
江戸時代には西国街道を旅する人たちが「旅の安全をお願いします」と立ち寄ったそうで、まさに旅人に寄り添う神社。
大阪らしさを感じる“陶器神社”
境内には 「陶器神社」 と呼ばれる摂社があり、これがまた興味深い存在。
日本の陶器文化を支えてきた職人たちが祀られていて、毎年10月には「陶器祭り」が開催されます。
境内に陶器市が並び、器好きにはたまらない空間に。
大阪の地場産業と文化がぎゅっと詰まったイベントで、観光としてもかなり楽しめます。
“本社は歴史、摂社は文化。”
そんなバランスの良さも、坐摩神社の魅力のひとつです。

上方落語寄席発祥の地
坐摩神社は、上方落語寄席発祥の地としても知られています。
初代桂文治が境内に大道芸人に近い落語を寄せて人気を高めたことから発祥の地と呼ばれています。

実は“安産”の神様としても人気
あまり知られていませんが、坐摩神社は 安産祈願 でも人気があります。
境内には「産土社(うぶすなしゃ)」があり、ここでは古くから安産を祈る風習が続いているんです。
都会で働く女性が多い本町エリアだからか、「仕事の合間に祈願に来ました」という方もちらほら見かけます。
アクセス抜群だから観光ルートに組み込みやすい
場所は 地下鉄本町駅すぐ。御堂筋線・中央線・四つ橋線のどれでもアクセス可能なので、仕事前や帰り道、ランチのついでにも寄れます。
周辺にはカフェや老舗の食堂も多いので、参拝後にほっと一息つけるのも嬉しいところ。
さらに、靭公園や堺筋本町方面にも歩いて行ける距離なので、観光プランに組み込むのも簡単。
都会の中にこんな“歴史のオアシス”があるとは、大阪の懐の深さを感じます。
まとめ 都会の中で“節目”を感じられる場所
坐摩神社の魅力をまとめると、「日常の中でちょっと特別な気分になれる場所」。
仕事に追われている日でも、ここに来ると気持ちがすっと落ち着くんですよね。
“歴史が好きな人も、旅好きの人も、ただ静かに過ごしたい人も。”
誰が訪れても受け入れてくれるような、あたたかさのある神社です。

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